ピラキサルト™について
ピラキサルト™とは有効成分トリフルメゾピリム(一般名)の通称であり、本成分のブランド名です。この成分が入っている製品には、下のロゴが入っておりピラキサルト™含有薬剤であることが分かるようになっています。ピラキサルト™を含有する製品は、有効成分の持つ4つの優れた特徴を兼ね備えており、ウンカ類の防除に貢献します。
作用機構と活性
ピラキサルト™は新規の作用機構を持つメソイオン系殺虫剤です。
IRAC(殺虫剤抵抗性対策委員会)の分類ではグループ4の新サブグループである4Eに分類されている唯一の成分です。
グループ4の殺虫剤は害虫の神経伝達物質・アセチルコリンの受容体であるニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)に作用しますが、サブグループにより作用性は異なります。害虫は正常状態では神経伝達チャンネルを開閉しイオンを適量透過させることで神経伝達を行っています。グループ4Aのネオニコチノイド系殺虫剤は受容体チャンネルを開いた状態でロックし異常興奮を引き起こすのに対して、グループ4Eのピラキサルト™は受容体チャンネルを閉じた状態でロックし脱感作(昏睡)状態を引き起こします。
ネオニコチノイド系殺虫剤抵抗性の一因である解毒酵素は、新規化合物であるピラキサルト™に影響を示さないことが確認されています。
そのため、ピラキサルト™は既存薬剤抵抗性ウンカにも効果を発揮します。
ニコチン性アセチルコリン受容体への作用
グループ4:nAChR抵抗モジュレーター
4A:ネオニコチノイド系
4B:ニコチン
4C:スルホキシイミン系
4D:プテノライド系
4E:メソイオン系(ピラキサルト™)
防人箱粒剤
特長
- イネに対する安全性が高く、は種時~移植時まで使用可能です。
- いもち病に高い効果と長期残効を有します。
- 初期害虫を始め、ウンカ類・チョウ目害虫へ高い効果!トビイロウンカ・セジロウンカ・ヒメトビウンカ、コブノメイガ等のチョウ目害虫に優れた効果を示します。
トビイロウンカに対する効果(30株の叩き落し後の粘着板の様子)
-
いもち病に対する効果
-
コブノメイガに対する効果
-
トビイロウンカに対する効果
-
ヒメトビウンカに対する効果