FG剤の拡散効果に感激
千葉 重光 様
兼業から一転、専業へ
ゆたかな自然に恵まれた大地で稲作に励む。
八甲田連峰を望む広い大地では、奥入瀬渓流の豊富な水源を受けて、稲をはじめ、ナガイモやニンニク、バレイショ、ホウレンソウなど多種多様な作物がすくすくと育っている。
この地で千葉重光さん(57歳)は約14ヘクタールの圃場で「まっしぐら」を栽培している。
「実家が兼業農家だったので、自分も高校を卒業後、当然のように地元の会社に勤めながら農業に従事するようになりました。
ところが平成15年に、農業にひときわ情熱を燃やす人と出会い、強く勧められて自分も専業になりました」
家族とともに働く歓び
ドローンの免許を親子で取得する。
現在は、奥様と高校を卒業されたばかりの息子さんと専従の従業員1名の4人体制。息子さんもごく自然に稲作に携わるようになったそうだ。
小さい頃から千葉さんが抱っこしてトラクターやコンバインに乗せていたこともあってか、特に機械の利用に興味を持たれていると言う。
「昨年は一緒に散布用ドローンの研修を受けて免許を取りました。ゲームなどで慣れているのか、難しい操作は息子のほうが圧倒的にうまいですね」
と千葉さんは笑う。
FG剤の拡散効果に感激
ドローン操作も簡単で作業がよりラクに。
そんな頼もしい後継者に恵まれたが、雑草にはずいぶん手を焼いた。
特にノビエやオモダカの繁殖に困ったそうだ。
「10年前から圃場を増やしていった契機に、しっかり除草したいとJAに相談し、紹介されたバッチリLXを使うようになりました。
最初はジャンボ剤、しばらくして、自分でラジコンボートを製作してフロアブルを散布するようになりました」
除草効果にはとても満足していると言う千葉さんだが、今期は新たなバッチリLXとタッグを組むことになった。
「JAから、新しく出たFG剤をすすめられました。
“水面に浮いて、サッと拡がる” “ドローンで楽々散布できる”ということで、試しに使ってみました。
圃場の隅々まで拡がるので、ドローンも何往復かするだけで、細かく動かす必要がない。
今回に関しては息子の手は借りず、最後まで自分で散布できました」
これまでは薬剤が届かないため、ノビエが残ってしまい、後期剤を使用する箇所もあったそうだが、FG剤の拡散効果により、その面積はかなり減ったと言う。
「今期は水の管理でちょっとしたトラブルが起きて、藻が発生してしまったので大成功とは言えません。
来期はそのあたりを解決すれば、FG剤でもっとよい成果が出ると思い、期待しています」
技術と志を伝えていく
ていねいに育てる稲作を次の世代へ。
千葉さんがこだわっているのは、田植えまでの丁寧な準備。
特に種もみの芽出しはできるだけ手間をかける。
まだ寒い時期に冷たい水を使うのはたいへんだが、均一に揃った苗を作ることは、その後の作業の省力化や収量増、そして何より健やかな稲の生育に欠かせないと言う。
「周辺でも多くの農家さんが辞めてしまい、その農地を任されて耕作面積がずいぶんと増えました。
しかし、今以上に広げるつもりはありません。
目の届く範囲で、ていねいに作物を育てていくのが自分の信条。
そして、その技術をしっかり息子に継承していくのが務めだと思っています」