美味しい笑顔と歓びのために
工藤 栄 様
味で名高い 西北地域の米
今も昔も 赤石川の水とともに。
農業に適した肥沃な壌土に恵まれた津軽平野は、「お米のふるさと」と呼ばれるほどの名産地。
中でも白神山地から続く赤石川の水で育った米のおいしさは名高く、古くから数多の米商人が取引に訪れたと言われている。
工藤栄さん(65歳)は、そんな津軽西北地域のゆたかな稲作を継承する一人。
これも津軽の名産品であるスイカとともに「まっしぐら」を栽培している。
親子で続く兼業農家
専従の稲作に加え 父のスイカ畑も受け入れる。
実は工藤さんは、つい最近まで兼業農家だった。もうひとつの仕事は大工。
住んでいる家は同じく大工との兼業農家だったご尊父が建てられたものだ。
工藤さんは現在も、自ら手がけた家の修理を請われると快く対応していると言う。
「同じ兼業でも、父のメインはスイカで、私のメインは水稲。35年前からそんな感じでやっていたのですが、最近、スイカも私が受け持つようになりました。
それで大工仕事に手が回らなくなって専業農家になったわけです」
と経緯を説明する工藤さん。
両立のために悪戦苦闘
バッチリLXが省力化に大きく貢献してくれた。
稲作の圃場は約2ヘクタール。一人で栽培するにしても、それほどの負担はない。
問題はその5倍以上はあるスイカ畑のほうだ。
「毎年10人以上の従業員を雇うのですが、重労働のため人がなかなか集まりません。
これはなかなか厳しい問題で、いつも頭を痛めています」
さらに栽培時期が重なるところもあるので、稲作にはひたすら省力化が求められる。
しかし、前からオモダカの処理に苦労して除草剤を使用していたが、あまり効果がない。
そんな悩みをJAに相談したところ、バッチリLXを紹介された。
「バッチリLXを散布したらまるでマンガのように、オモダカが“ぱっ”となくなりました。これには驚くとともに嬉しかったですね。
去年はそれまでのフロアブルからジャンボ剤に変えました。
畦畔から投げるだけで済むので作業がラクになり、散布時間もずいぶんと短くなりました。
まさに私が望んでいた省力化に貢献してくれています。
バッチリLXは、しばらく定番になりそうです」
変化を超えて 未来へ歩む
食べてくれる人がいるかぎり作り続ける。
オモダカの問題は解決したが、工藤さんには新たな悩みが生じている。
夏場の気温上昇だ。
「東京よりも10度近く低いと言われた津軽の夏ですが、ここ数年は30度を超える日もあります。
そのせいか、圃場にある間に米が割れてしまう胴割れが起こるようになりました。
ノビエやホタルイといった新しい雑草も目立ってきました。
自然の変化を痛感するとともに、しっかり対応しなければと思っています。
守りに入らず、チャレンジしていきたいですね」
そんな工藤さんを誰よりも支えているのは、3人のお孫さんだろう。
「“おじいちゃんの作るお米は美味しいね”と言われるのが何よりもうれしい。
直接聞くことはないですが、同じように感じてくれている消費者の方々もたくさんいるはず。
それを思うと力もやる気もみなぎります」