カラダに良く品質の高い米を作りたい
小川 広徳 様
幼少の頃から稲作に親しむ
十和田湖の質の高い水でゆたかな実りを。
四季折々の美しさを湛え、人々の憩いの場として親しまれている十和田湖。
この清らかな湖から流れ出る質の高い水は、はるか昔から十和田にゆたかな実りをもたらしてきた。
JA十和田おいらせ・十和田湖支店管内の全作物中の水稲比率は約9割。
まさに北東屈指の米どころと言える。
この地で小川広徳さん(58歳)は約9ヘクタールの圃場で、まっしぐらを栽培している。
小川さんは、農業関連の専門学校を卒業後、本格的に農業に就いた。
「祖父の代からの農家に生まれたので、幼少期から家業を手伝っていました。
そのため、この仕事を専業とするのは自然な流れでした」
稲作は雑草との戦い
カラダに良く品質の高い米を作るために。
稲作を語る時の小川さんの表情は晴れやかだ。
「やはり、米は日本の誇れる主食です。たくさんの人々に美味しく食べてもらいたい。
だから、常にカラダに良く、品質の高い米を作りたいと思っています」
しかし、高い志の裏には苦労が絶えないのも事実だ。
《稲作は雑草との戦い》と断言するの時の表情は険しい。
「私の圃場は雑草が少ないのですが、管理を頼まれることが増えて、そんな新たに手がけることになった農地にノビエが実に多いのです」
JA十和田おいらせ・十和田湖支店からバッチリシリーズを勧められたのは5年ほど前だ。
「それまでもいろいろな剤を使いましたが、あまり効果がなかったので半信半疑でした。
が、予想に反してノビエの勢いがピタッと止まって驚きました。
以来、バッチリLXは定番です。すでに本年度分も予約しています」
効果に安心 次は省力化
効き目と同じくらい効率も重視する。
雑草に頭を悩ますことは少なくなったが、新たな問題に直面している。
「このあたりは寒冷地と言われますが、近年、夏にかなり気温が上昇しています。
30度を超えることは滅多になかったのに、35度になる日さえある。
その結果、害虫が大量発生するようになりました。
毎年、その対応に追われています」
さらに、省力化も大きな課題だと言う。
「先ほど話したように耕作面積が増えているので、除草剤を散布するのもひと苦労です」
そこで3年前に、JA十和田おいらせ・十和田湖支店の担当指導員のアドバイスで、バッチリLXを粒剤からジャンボ剤に変えてみたそうだ。
「圃場に入らず、畔から袋を投げ込むだけで、まんべんなく拡散してくれるので便利ですね。散布がとてもラクになり、かなり助かっています」
農業の未来のために
希望とともに前向きに取り組んでいく。
高齢化の問題も無視できない。
「近隣の農家の皆さんの平均年齢が上がっています。
私もまだまだ元気ですが、ずっと同じ調子で続けられるとは限りません。
この一帯の農業を守るためにも、組織などの新体制を検討した方が良いかもしれません」
しかし、そこに悲観的な思いはまったくない。
「農薬メーカーはがんばって良い製品を作っている。
JAのスタッフや地元の行政の担当者からのサポートも頼もしい。
専門学校時代の先生や仲間たちとの強い絆もある。
何より収穫の喜びは何ものにも代え難い。
これからもこれらを糧に希望と誇りを胸に稲作に取り組んでいきたいと思います」