農業は厳しさもある反面、やりがいも大きい仕事
熊谷 秀美 さま
日本初の「世界自然遺産」
1993年に日本初の「世界自然遺産」に選ばれた白神山地の麓で。
令和の今なお太古から続く大地の息吹を感じさせる広大なブナの原生林。秋田県北部に広がる白神山地は、1993年(平成5年)に登録された日本で初めての「世界自然遺産」として知られる。豊かな自然の恩恵を受けた麓では、米をはじめ、長ねぎや山うどの栽培も盛んだ。
能代市と藤里町にまたがるJAあきた白神の管内で水稲の作付面積は約4000ヘクタール。97%を占めるあきたこまちの他、めんこいな、ゆめおばこなども作っている。熊谷秀美さん(58歳)はあきたこまちを6.5ヘクタール栽培。本格的に農業を始めて30年になるという。
いいものを作れば評価される
すべて自分の責任。今は苦しくても、あとで楽になるように考える。
工業高校を卒業後、自動車ディーラーで整備工として10年ほど働いた。
20代終わりになって実家の農業を継ぐことを決心。当初は米だけでなく、キャベツ、メロン、ねぎも作っていたが、3年前から米だけに絞った。
「親が元気だった頃は良かったんですが、1人亡くなって1人は施設に入り、今は私だけになってしまったので労働力の問題から米だけにしました」
会社員時代と比べて一番の違いは「仕事をサボれない」ことだ。休んでも自分の代わりにやってくれる人はいない。自分のペースでできるのはいいが、すべて自分の責任という厳しさもある。
「その結果、いいものができれば評価されるし、そこはやりがいのある仕事だと思う。そのときは大変でも、あとあと楽になることを考えて作業しています」
タウコギが生えなくなった
昨年から『アッパレZ』を使用。悩んでいたタウコギによく効いた。
除草剤は昨年から『アッパレZ』の1キロ粒剤を動力散粒機で使っている。40キロ入りの大型規格があると聞き、安上がりで助かると思ったのがきっかけだった。使ってみると、十分期待に応えてくれた。
「ノビエなどにも幅広く効いたけど、特に印象に残ったのはタウコギへの効果。それまではあちこちに生えていたのが全然でなくなりましたからね」
58歳の熊谷さんはこの地域ではまだ若手の部類だ。そのため、いろいろと仕事を頼まれることも多いという。
「なかなか手が回らないんだけど頼まれたことはなるべくやってあげたい。そのためには、もっと省力化を考えなければいけないと思っています」