• 現場だより

注意報続々発表!斑点米カメムシ類にご注意ください。

このたび7月24日付で農水省より「令和6年度病害虫発生予報第5号」が発表されました。
向こう1ヶ月、斑点米カメムシ類の発生が、東北、関東、北陸、東海、近畿、四国、中国及び南九州の一部地域で多くなると予想されています。
また既に、イネカメムシを含む斑点米カメムシ類の注意報は、7月発表分だけでも20都道府県を超え、未発表の地域を含め、今後も厳重な警戒と対策が必要です。

斑点米カメムシ類は吸汁被害によりコメの等級低下を招くため、水稲栽培後半の重要害虫といえます。
ただし、ひとくちに斑点米カメムシ類と言っても、構成するカメムシの種類は大小さまざま。地域によって発生しやすい種や被害状況も異なります。
既に本田防除を進めている生産者様も多いと思われますが、今回は斑点米カメムシ類の中でも近年特に発生と被害が目立つ3種について簡単にご紹介します。

斑点米被害

 

<1.代表的な斑点米カメムシ類>

①アカスジカスミカメ

  • 体長5-6mm程度の小さな斑点米カメムシ類です。体色は淡い黄緑色で、背中に赤い縦すじが目立ちます。
  • 広島県や東北・北陸地方での被害が中心でしたが、近年は分布域が拡大しており、水稲害虫としての重要性が高まっています。
  • 畦畔や休耕田、牧草地などで増殖し、水稲の出穂に合わせて水田へ侵入します。
  • 出穂したイネ科植物を好み、特にイタリアンライグラス(ネズミムギ)やメヒシバ、スズメノカタビラ等によく寄生します。そのため、水田周辺にこれらのイネ科植物が多い場合は特に注意が必要です。
  • イヌホタルイ等カヤツリグサ科雑草の花穂にも産卵するため、イヌホタルイ多発田では幼虫の被害が発生しやすい傾向です。
  • 口器が弱くもみ殻を貫通できないため、外皮(外穎と内穎)の隙間や、もみの頂部から吸汁します。そのため、穎に隙間のある「割れ籾」が多いと被害も大きくなる傾向です。

 

②クモヘリカメムシ

  • 体長15-20mmの比較的大型な斑点米カメムシ類です。体色は緑色で、細長く褐色の翅を有します。
  • 主に東北地方太平洋側から西日本全域にかけて発生が認められます。
  • スギ、ヒノキなどの林地で越冬した成虫が、6月頃より水田周辺のメヒシバ、ヒエ類、エノコログサなどの穂に飛来します。その後、稲が出穂すると水田へ移動し、加害しながら繁殖します。
  • 主にもみの縫合部から吸汁します。被害玄米は胴の部分に褐色、円形の紋が見られ、紋の中心部には口針を刺した点が残る場合があります。

 

③イネカメムシ

  • 体長12-13mmで体の縁以外は茶褐色を示します。
  • 主に関東以西に発生します。近年発生と被害報告が増えている斑点米カメムシ類です。
  • イネ科植物を餌としますが、中でも稲への嗜好性が高く、水田への侵入は他の斑点米カメムシ類よりも早い出穂始期頃から始まります。
  • もみの基部を吸汁して斑点米被害を起こしますが、多発すると不稔米が発生して減収につながります。

<2.斑点米カメムシ類防除の考え方>

  • カメムシが好む畦畔のイネ科雑草が繁茂しない、出穂しないように維持・管理することが重要です。
  • ただし、水稲出穂期の畦畔除草は、本田へのカメムシ侵入を助長する可能性があるので避けてください。
  • 水田内のイヌホタルイ・シズイ・イヌビエ等の発生は、特にアカスジカスミカメ被害を助長するおそれがあるので、有効な水稲用除草剤を使用して、これらの除草を徹底してください。
  • 穂揃期の本田殺虫剤防除を徹底してください。発生状況によっては乳熟期に2回目の薬剤散布も必要です。
  • ただし、イネカメムシは本田侵入が早いため、多発圃場では出穂期からの殺虫剤散布が重要です。

<3.斑点米カメムシ類対策にお勧めの製品>

①アミスタートレボンSE(製品情報詳細はこちら

②ノンブラスバリダダントツフロアブル(製品情報詳細はこちら

③デジタルメガフレア箱粒剤(製品情報詳細はこちら

 

弊社では上記以外の製品でも「ダントツフロアブル」等、斑点米カメムシ類対策が可能な製品を多数ご用意しております。
是非、当ホームページ「製品をさがす」で「カメムシ類」等のキーワードを入れて対応する製品を探してみてください。

また、弊社お客様相談窓口やお問い合わせフォームでも製品に関するご質問をお受けしておりますので、ご活用いただけますと幸いです。

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