• 現場だより

季節のお問い合わせより(2024年2月)

日頃より弊社製品をご利用いただき、誠にありがとうございます。

弊社の相談窓口では日々、製品に関するお問い合わせを頂戴しておりますが、
今回は、水稲育苗箱に使う殺虫殺菌剤の特長や効き方に関するQ&Aをピックアップしてご紹介したいと思います。
これからの季節、皆様の防除活動のご参考になれば幸いです。

なお、今回の記事以外で水稲育苗場面でよくいただくご質問はこちらでご紹介しております。
是非合わせてご覧ください。

オキサゾスルフィル剤(アレス剤)に関するご質問

※オキサゾスルフィルはアレスモンガレス稲名人稲大将 等の有効成分です。

Q: 殺虫成分オキサゾスルフィルの特長は?
A: 1成分で水稲の主要害虫を防除可能な殺虫成分です。新規骨格を有する殺虫剤です。既存の薬剤に抵抗性を示す害虫にも効果を発揮し、残効性にも優れています。

 

Q: 殺虫成分オキサゾスルフィルはどのように効くのか?
A: 害虫にオキサゾスルフィルが取り込まれると正常な神経伝達が阻害されてマヒ状態となり、害虫は摂食・吸汁ができず、交尾・産卵も不能となります。その結果、殺虫効果や被害抑制効果、次世代の発生密度抑制効果を発揮します。
(害虫の種類や生育ステージによって発現する作用・効果は異なります)

インピルフルキサム剤(モンガレス剤)に関するご質問

※インピルフルキサムはアレスモンガレス稲大将 等の有効成分です。

Q: 殺菌成分インピルフルキサムの特長は?
A: 水稲育苗箱処理分野での新規殺菌成分(SDHI剤)で、紋枯病に対して非常に高い抗菌活性を示します。また浸透移行性を有し、箱処理で優れた残効性を示します。

 

Q: 殺菌成分インピルフルキサムは紋枯病にどのように効くのか?
A: 紋枯病菌の感染や病斑進展、菌核形成を阻害して防除効果を発揮します。

イソチアニル剤(スタウト剤)に関するご質問

※イソチアニルはスタウトダントツ、稲大将、箱いり娘 等の有効成分です。
 含有製品一覧はこちら

Q: 殺菌成分イソチアニルはいもち病にどのように効くのか?
A: イソチアニルは直接の殺菌作用を示しませんが、植物の病害に対する抵抗性を誘導して防除効果を発揮します。イソチアニルが稲の体内に取り込まれると稲はいもち病菌に対する防御態勢を整え、感染してもすぐに抵抗反応により稲体内でのいもち病菌の伸展を阻止、死滅させます。

デジタル剤に関するご質問

※デジタル剤とはデジタルコラトップアクタラデジタルミネクトデジタルメガフレア を指します。

Q: デジタル剤が箱処理で穂いもちに効く理由は?
A: 粒剤に特殊なコーティングを施すことで殺菌成分ピロキロンが一度に溶出しないよう工夫しています。このコーティング技術により穂いもちの時期も殺菌成分が溶出して稲に吸収されるため、箱処理でも穂いもちへの防除効果を示します。
(ただし、発生状況により本田剤による穂いもち防除が必要な場合もあります)

 

Q: デジタルメガフレアを使用すれば本田の斑点米カメムシ類防除は不要か?
A: 穂揃期のカメムシ類防除を省略することが期待できます。ただし以降の仕上げ防除は従来通り実施してください。また当年のカメムシ類多発が見込まれる場合は追加防除を検討してください。なお本製品が対象とする斑点米カメムシ類は、主にカスミカメムシ科等の小型カメムシ類です。使用に当っては地域のカメムシ優占種を病害虫防除所等に確認してください。

いかがだったでしょうか。

今回は製品の効果の現れ方、有効成分の特長に絞ってご紹介しましたが、
その他、弊社製品に関するご質問は
お客様相談窓口(TEL:03-3663-7947 平日9:00~12:00、13:00~17:00)
もしくは製品お問い合わせフォームにて承りますので、
ご不明な点がございましたら是非、お聞かせください。