季節の防除情報(2023年4月)
農林水産省が定期的に発表する「病害虫発生予報」から特に問題となりそうな病害虫をピックアップ。合わせて防除にお役立ちの弊社製品をご紹介します。ぜひ、皆様の防除活動にご活用ください。
最近の病害虫発生予報発表
2023年4月12日農林水産省より「令和5年度病害虫発生予報第1号」が発表されました。
また、気象庁によると、向こう1ヶ月の気温や降水量は全国的に例年よりやや高め~高めで推移する見込みで、病害虫によっては多発や発生時期の早まるおそれがあります。
今後地域の指導機関が発信する防除情報にもご注意いただきながら、適期防除を心がけてください。
特に注意が必要な作物と病害虫
1)作物名:トマト 病害虫名:コナジラミ類
- トマトで特に注意が必要なのはオンシツコナジラミとタバココナジラミです。
- オンシツコナジラミは吸汁による被害に加え、排泄物によるすす病発生や光合成の阻害が懸念されます。
- タバココナジラミはさらに、トマト黄化葉巻病等を引き起こすウイルスを媒介する系統(バイオタイプQ)が発生しています。
- 施設栽培においては年間を通じて発生が認められ、さらに成長サイクルも短く、薬剤抵抗性の発達しやすい害虫です。
- 殺虫剤による防除の際は同系統薬剤の連続散布を避け、異なる系統の薬剤とローテーションで防除することが大切です。
- 抵抗性発達の心配が少ない気門封鎖剤(エコピタ液剤など)の使用もご検討ください。
注意が必要な地域:南関東、東海、四国、九州 など
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トマト黄化葉巻病(タバココナジラミ媒介)
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オンシツコナジラミ成虫
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トマトに寄生するオンシツコナジラミ
2)作物名:かんきつ 病害虫名:ハダニ類
- かんきつではミカンハダニによる加害が中心です。
- ミカンハダニはかんきつの葉や果実などを吸汁し、加害を受けた箇所は葉緑素が抜けて白くなります。
- 多発すると葉では白い斑点状の症状が目立ち落葉も助長されるため、今後の果樹生育に影響を及ぼすおそれがあります。また、着色期の果実が加害されると着色不良を引き起こし、商品価値が低下するおそれもあります。
- 通年で発生しますが、気温の上昇に合わせ、卵から成虫までの成長サイクルも短くなって増殖が早まります。
- 一方、真夏など極端な高温下ではやや増殖が抑えられます。したがって5月頃から初夏にかけてと夏の終わり頃に急増しやすくなります。
- 薬剤に対する抵抗性が発達しやすいため、同一系統の薬剤連用をさけ、ローテーション防除が重要です。
注意が必要な地域:南関東、北九州 など
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ミカンハダニ成虫
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ミカンハダニ
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ミカンハダニによる被害
3)作物名:茶 病害虫名:カンザワハダニ
- 多くの場合、茶葉の裏面に寄生し加害します。
- 被害葉はくぼんで褐変し、全体的には黄色に退色します。
- 発生のピークは地域や気象条件等によって異なりますが、概ね初夏(5-6月頃)と夏の終わり頃(9月)に多発する傾向です。
- 他のハダニ類同様、薬剤への抵抗性が発達しやすいので、同一系統の連用をさけたローテーション防除が大切です。
注意が必要な地域:南関東、近畿 など
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茶葉 カンザワハダニの被害①
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茶葉 カンザワハダニの被害②
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茶園 カンザワハダニの被害
<おすすめの弊社製品>
ダニサラバフロアブル(製品情報詳細はこちら)
今回の病害虫発生予報には、
上記以外でも、以下のような作物・病害虫に対する注意喚起情報が掲載されております。
水稲:トビイロウンカ、縞葉枯病(ヒメトビウンカ)、いもち病、もみ枯細菌病、ばか苗病 等
麦類:赤かび病
いちご:アザミウマ類、アブラムシ類、コナジラミ類、ハダニ類 等
きゅうり:アザミウマ類、コナジラミ類、うどんこ病 等
たまねぎ:アザミウマ類、べと病
トマト:うどんこ病、灰色かび病 等
なす:灰色かび病
ピーマン:うどんこ病
弊社では上記に限らず様々な病害虫へ対策可能な製品をご用意しております。
是非、当ホームページ「製品をさがす」で作物名や病害虫等のキーワードを入れて対応する製品を探してみてください。
また、弊社お客様相談室やお問い合わせフォームでも製品に関するご質問をお受けしておりますので、ご活用いただけますと幸いです。
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