芋を掘って物思いにふける
朝晩がぐっと冷え込んできた今日この頃。食欲の秋の到来ですね。
先日、茨城県のかんしょ圃場にお邪魔して、芋掘りをやってきました。
品種は、しっとりと甘みの強い「べにはるか」とシルクのように滑らかな舌触りの「シルクスイート」。
しかし残念ながら食べるためではなく、植え付け時に処理した「ダントツ粒剤」のコガネムシ類に対する効果の試験結果を調査するためです。
初夏に植え付けられたかんしょ苗は、梅雨を超え、暑い夏にしっかりと葉を茂らせ、地下の芋にたっぷりと栄養を蓄えおいしいかんしょへと育ちます。
コガネムシ類の幼虫は、そのかんしょの塊根を加害し、商品価値を著しく低下させるのです。
コガネムシは5月下旬ごろから成虫の羽化が始まり、交尾を済ませた雌成虫がかんしょ畑に飛来し土中で産卵します。数日後、卵から産まれた幼虫は腐食などを食べ、1~3年土中で生活しますが、大きくなるにつれて、近くにあるかんしょの根も食害するようになります。また、成虫の羽化は10月ごろまで続く事があり、かんしょは長期間、コガネムシ幼虫の脅威にさらされることになります。
それに対し、ダントツ粒剤は、植え付け時に土壌混和処理を行うことにより、収穫までコガネムシ類の被害からかんしょを守ります。
調査の際にはJA職員の方に指導を仰ぎながら被害の見分けを行いました。
結果は良好で、ダントツ粒剤を処理した圃場では、コガネムシ類の幼虫の被害を抑えることができました。