ホウレンソウケナガコナダニ
- 分類
- ダニ目、コナダニ科
- 学名
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- Tyrophagus similis
- 英名
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- Tyrophagus similis Volgin
【おもな加害作物】
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主としてホウレンソウの新芽および新葉を加害する。
【生態】
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ホウレンソウケナガコナダニは年間を通して発生するが、特に雨除け栽培のホウレンソウで被害が多発する。本種は比較的低温(20℃)を好むため、夏季(7~8月)は発生が少なく、春(3~6月)と秋(9~11月)に多く発生する。卵から成虫まで発育所要日数は20℃で約20日であり、温度が高くなるにつれ産卵数及び孵化率は低下する。本種は高湿度を好み、ホウレンソウが播種されて土壌が水分を多く含む時期は土壌中に生息しているが、土壌が乾燥し始めると、高湿度環境を求めてホウレンソウの成長点部分に侵入・加害する。
【被害】
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ホウレンソウの新芽や新葉を主に加害する。加害された新葉はその後展開すると、コブ状の小突起や小さな穴が生じ、新芽への被害が激しい場合は褐変し、芯止まりが発生する。作物残渣、未成熟堆肥などの有機質資材、ハウス内で発生する藻も増殖源となるため、前作の残渣や藻類の漉き込みや未成熟堆肥を施用すると本種による被害が多発しやすいため注意が必要である。
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本種は、一般的にホウレンソウが本葉2葉期ごろに寄生・産卵・加害を始める。そのため、本葉2葉期と本葉4葉期の薬剤防除が重要であり、土壌中に生息するため、薬剤がかかりにくいことを考慮して、農薬はラベルに従い、用法用量の範囲内で十分な量を処理することが重要である。前作で本種の発生や被害が著しかった場合、ホウレンソウの作付け前の土壌消毒で土壌中の密度を下げることが効果的であり、ハウス内で本種の増殖を防ぐため作物残渣の除去と適切な処分、油粕や未成熟の有機質資材の導入は避けることが望ましい。
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ケナガコナダニ類の脱皮を阻害し、幼若虫に優れた効果を示します。土中に潜むケナガコナダニには、散布量を多く圃場の隅々にまで散布することがおすすめです。ほうれんそうの子葉期から2葉期(ケナガコナダニ類がほうれんそうの葉に上がってくる前)に散布するのがおすすめです。
主な登録作物
- ほうれんそう