アオムシ
(モンシロチョウ、スジグロシロチョウ)
- 分類
- チョウ目、シロチョウ科
- 学名
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- Pieris rapae crucivora(モンシロチョウ)
- Pieris melete(スジグロシロチョウ)
- 英名
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- common white, common cabbage worm, small white(モンシロチョウ)
- striated white(スジグロシロチョウ)
【おもな加害作物】
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キャベツ、ハクサイ、ダイコンなどのアブラナ科野菜、ハボタン、ストックなどのアブラナ科花き類。
【生態】
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北海道から九州まで日本各地に生息し、幼虫は「アオムシ」と呼ばれ、アブラナ科野菜の害虫として古くから知られている。関東地方から西南の地方では、年5〜6回発生するが、それより北では、東北地方で4回、北海道では2〜3回と少なくなる。盛夏期は一時的に個体数が減少し、9月頃から再び増加する。産卵は1卵ずつ点々と行われる。幼虫寄生蜂のアオムシサムライコマユバチ(Apanteles glomeratus)に寄生される個体が多い。アシナガバチの捕食の対象にもなる。近縁種にスジグロシロチョウ(P. melete)がいる。モンシロチョウは比較的開けた環境に多く、スジグロシロチョウはやや木陰の環境に多い傾向があり、成虫は翅に黒いスジがあるので区別可能である。
【被害】
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1個体の摂食量が非常に多いため、発生個体数が少なくても大きな被害となる。多発すると葉脈だけを残して葉がボロボロに食害される。
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殺虫剤に対する感受性は高いので、早めに殺虫剤の散布を行う。
成虫の飛来は目につきやすいので、圃場に成虫が飛来して産卵行動が観察されたら、1週間以内に防除を行う。